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CSR活動

社長メッセージ

資源・素材事業に携わる地球市民として

岡田昌徳JX日鉱日石金属株式会社
代表取締役社長 CSR推進委員長

岡田昌徳

当社は、世界有数の総合エネルギー・資源・素材企業を目指す「JXグループ」の、中核を担う金属事業会社です。高い倫理観(Ethics)、新しい発想(Advanced ideas)、社会との共生(Relationship with society)、信頼の商品・サービスの提供(Trustworthy products/services)、そして地球環境との調和(Harmony with the environment)というJXグループの理念の実現に努める中で、銅という金属を背骨に上流(資源開発)、中流(金属製錬)、下流(電材加工、環境・リサイクル)の各部門をそれぞれ骨太に、かつバランス良く成長させる総合非鉄メーカーとして、グローバルに事業を展開しています。

さて、世界的に地球温暖化への警鐘が鳴らされている今日、企業は地球市民として経済・社会の持続可能な発展に向けて貢献していくことを強く求められています。顧みますと、当社は100年超前の創業当初から、発祥の地である日立鉱山での大煙突の建設や大島桜の植林に象徴されるように(新田次郎著の「ある町の高い煙突」は、本件をテーマに書かれています)、環境問題の解決や地域社会との共生を念頭におきつつ事業活動を行ってきました。今後もCSRの原点ともいえるこうした活動を継承するとともに、生物多様性や人権等グローバルに関心が高まっている課題の視点を加え、CSR活動を充実させていきます。また、近年のお客様による素材へのニーズはますます多様化してきており、高品質、高機能な製品はもとより、サプライチェーンマネジメントの重要性も高まっています。当社グループは、これらに誠実に対応しお客様の良きパートナーとなることも、重要なCSR活動と考えております。

CSR活動は事業活動そのもの

当社グループの事業の特色は、

  1. 日常生活や産業活動を広く支える基礎的な金属資源や素材を社会に供給していること
  2. 限りある地球資源を直接原材料とし、資源開発から最先端素材の製造・加工、そしてリサイクルまで一貫した循環型の事業形態を志向していること
  3. グローバルかつ広範多岐に事業活動を展開していること等です。

これらを踏まえ、弛まぬ技術開発をベースに「生産性の革新」を追求し、多様な「ステークホルダーとの共生」に努める中で、「地球規模で経済・社会の持続可能な発展に貢献していく」との意思を、当社グループの企業行動規範として制定しています。言い換えれば、地球環境との調和を維持しつつ、事業を展開することが、そのまま「経済・社会の持続可能な発展に貢献していく」ことであると認識しており、その意味でCSR活動は事業活動そのものであると考えています。従いまして、CSR活動の取り組みは、従業員全員が活動の主役として、日常の事業活動の中で当然のように持続できる事が必要不可欠です。こうした取り組みを実現するために、企業行動規範に掲げる「資源・素材の生産性革新」「ステークホルダーとの共生」を具体的にどう実践していくかを、事業ごとに明示した「CSR活動方針」を制定しました。そしてこの方針に基づく具体策を中期計画に折り込み、PDCAサイクルを回すことにより、その定着を図っています。

一方、「安全・防災の確保」と「法令遵守(コンプライアンス)」は、事業活動を進めていく上での大前提であり、CSR活動の根幹を成すものと考えています。誠に遺憾ながら、2009年6月13日に当社グループの鉱石荷役等を事業とする日照港運(株)において、従業員3名が殉職されるとの重大災害を発生させましたが、これを真摯に反省し、二度とこのような重大災害を発生させてはならないとの強い決意の下、グループを挙げて「安全・防災の確保」に全力を尽くしております。

資源と素材の安定供給に向けて

21世紀は、資源が希少品化する時代であると言われています。それだけに、当社グループが担う資源と素材の安定供給という社会的使命は今後一層とその重みを増していきます。当社グループは、2010年2月にチリのカセロネス銅・モリブデン鉱床の開発を決定する等、海外での新規鉱山開発を鋭意推進しています。加えて、都市鉱山とも言われる使用済み携帯電話・車載用リチウムイオン電池等からのレアメタル等の回収、低品位銅鉱石からの金属資源の抽出等、当社グループ独自の技術力をベースに、様々な角度からの取り組みを展開しています。今後とも、限りある資源からの、効率的に多様な製品を開発・生産するという使命の下、CSR活動を強化・定着させていく所存です。

当社グループのCSR活動に対するご理解とご意見を

当社グループは、持続可能な社会の発展を目指すICMM(国際金属・鉱業評議会)の基本原則およびEIT(I 採取産業透明性イニシアティブ)の考えに賛同し、また国連「グローバル・コンパクト」の10原則への支持を表明しています。「サステナビリティリポート2010」はこの様な取り組みを反映させるとともに、「GRIガイドライン第3版」および「GRI鉱山・金属業補足文書」に準拠し、さらにICMMの基本原則を盛り込み、作成しました。また、当社グループが考える4つの重要テーマのうち、「気候変動(地球温暖化)への取り組み」については、従業員との座談会の中で議論を掘り下げることに努めており、本リポートにもこうした取り組みを特集として報告しています。

当社グループは広範かつ多面的な「企業の社会的責任」を明確に認識し、活動してきた内容を自ら検証するとともに、それらを積極的に社内外に発信し、広くご意見を賜ることにより、今後のCSR活動を一層深化・進展させていきたいと考えています。

本リポートを通じ皆様のご理解を深めていただくとともに、忌憚のないご意見を賜れば幸甚に存じます。