イベント・お知らせ

2020年度

World Materials Forumのセッションにおいて「Critical Materials」に関する議論が交わされました

 JX金属株式会社(以下「当社」)は今年も8月26・27日の2日間にわたる「World Materials Forum」(以下「WMF」)に参加しました。開催場所は例年と同様フランス共和国北部の都市ナンシーですが、新型コロナウイルスの影響で、今年は欧州大陸外からの参加はオンラインに限定されたため、セッション共同議長を務めた当社特別理事の大井は日本からオンラインで参加し、現地にはフランクフルト事務所長の土谷が出席しました。

 大井が司ったセッションは、8月26日(水)に行われた「Critical Materials」と技術・環境に関する第1全体セッションで、会場においても感染防止対策で入場数者制限が行われる中、本セッションはほぼ満席の100名以上を集め盛況でした。当セッションでは、特に将来的に需要の大幅な拡大が見込まれる車載用電池の素材として用いられる各種金属につき、枯渇の危険度、その対策としての代替物の可能性、リサイクルによる資源循環の必要性に関する発表と質疑が行われました。

 資源、自動車メーカー、調査会社など6社による発表の中で、当社からは、2040年長期ビジョンにおけるSDGs実現に向けた取り組みを紹介し、先端素材やリサイクルによる資源循環と、それを支える企業全体のESG経営について述べ、これらはWMFが定めるKPI(Key Performance Indicator)を達成する活動であることに言及しました。また、会場からのリサイクルに関する質問に対しては、大井よりオンラインで、「資源枯渇を防ぎ、産業廃棄物を削減するためにはリサイクルが重要。但し、環境汚染や取引上の問題を起こさないよう国際的なルールや公平なコスト負担に基づき推進することが必要である」と回答するなど、活発な議論が交わされました。

 8月27日(木)の最終セッションでは、経済成長と自然資源の使用を切り離し、サプライチェーンをカバーする産業的価値を創造するという、WMFの目的に適うものとして選出された「Top 10 Technologies」が発表となり、当社の車載用電池リサイクルがその一つとして選出されました。本発表の内容は小冊子としてWMFのWEBサイト:(https://worldmaterialsforum.com/files/Presentations2020/WMF-top-10-techno.pdf)から入手可能です。

以上

第1全体セッションの模様
第1全体セッションの模様
会場からの質問に対しオンラインで回答する大井特別理事
会場からの質問に対しオンラインで回答する大井特別理事