ニュースリリース

2021年度

2021年4月 9日

JX金属株式会社

入社式における社長訓示について

 JX金属株式会社(社長:村山誠一)は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、都内ホテルでの一週間のリモート研修期間を設けた後、本日、大学(院)卒新入社員の入社式を対面形式で実施しました。入社式における社長訓示の要約を次のとおりお知らせいたします。

 

 【社長訓示(要約)】
 コロナ禍と言われる期間が一年を超え、様々な物事が従来の在り方から一変したが、こうして皆さん一人ひとりの顔を見て話ができることを大変喜ばしく思う。今回、延期してまでも入社式を対面で実施をすることにしたのは、私が考えているところを皆さんに直接お伝えする機会を設けたいと思ったからである。

 

 当社は、社会トレンドが大きく変容する中、従来通りのビジネスモデルを続けることに対する危機感から長期ビジョンを策定し、「技術立脚型企業」への転身を目指して舵を切ったところである。特に昨年はコロナの影響による産業構造の変化、SDGsやESG経営への機運の高まり、カーボンニュートラルに向けた社会的要請の動きが加速し、当社を取り巻く環境は一層ドラスティックに変化している。このような変化の中で「技術立脚型企業」に転身するためには、抜本的な組織文化の変革が必要である。創業当初の日立鉱山が大煙突建設により煙害を克服したように、116年の歴史の中で、我々の先輩方は多くの困難に直面しても、そこから逃げることなく、可能性を信じて最後までやり切ってきた。先輩方が積み上げてきたこの仕事に向き合う姿勢を体得し、今後のあるべき姿と現状のギャップを埋めるためにはどうすべきかを考え、これからは自分たちで会社を作るという意識で新しい風を吹き込んでいただきたい。

 

 そのために皆さんには、以下の3点を望みたい。

 

 一つ目は、「仕事本位のコミュニケーション」である。
 「仕事本位のコミュニケーション」とは、仕事の遂行のために、役職や年齢などの垣根を取り払って論を交わすということである。これを実践するためには、会社の事を自分の事として捉え、自分の考えを持つことが大切である。批判されることを恐れずに、仕事の達成に向けて真剣に議論をしてほしい。同時に、仕事で関わる「人」と誠実に向き合い、相手の立場に立って行動し、信頼関係を築くことが非常に大切である。コロナ禍で当たり前となったリモートでのコミュニケーションは効率性という面ではメリットがあるが、対面だからこそ生まれる人間関係も大切にしてもらいたい。

 

 二つ目は、「変革のために勇気を持ってチャレンジする」ということである。
 時代の変化によって、その時々での正解は常に変化している。前例の踏襲は楽であり、何かを変えるのは物事の大小に関わらず労力が必要である。しかし、前例踏襲からは進歩や発展は生まれない。皆さんには、変革のために勇気をもってチャレンジをすることを期待したい。時には失敗することもあると思うが、新しいものを自ら作り出す熱意を大切にし、まずはやってみようという精神で臨んでほしい。

 

 三つ目は、「グローバル人財として成長する」ということである。
 当社は国内だけでなく海外にも多くの拠点を有しており、多くのグローバル企業とビジネスを展開している。しかし、「グローバル」というのは、海外だけを意味するのではない。同じ国の中でも様々な価値観が交錯している。自分の価値観や固定観念だけにとらわれず、相手の立場、文化や背景を理解するよう努めてほしい。そのためには、豊富な読書や、多様な人との対話から様々な価値観に触れ、視野を広げることが重要となる。疑問に思ったことをそのままにせず、まずは自分で調べてみるようにしてもらいたい。

 

 改めて、皆さんのご入社を心より歓迎すると同時に、皆さんが当社グループの理念に則り、崇高な職業倫理観のもと、良き市民・企業人として、また誠実で信義を重んじる国際人として、たくましく成長されることを願う。

以 上

 

(ご参考) 2021年4月1日付 新入社員数

新入社員数
大学院・大学卒社員 53 (50)
(内訳) 事務系 19 (19)
技術系 34 (31)
高等専門学校卒社員 8 (7)
高等学校卒社員 29 (35)
90 (92)

( )内は昨年度の実績