ニュースリリース

2021年度

2021年5月18日

JX金属株式会社

CO2ネットゼロに向けた 2030 年度中間目標の設定について
~自社排出量50%削減を10年前倒し~

 JX金属株式会社(社長:村山誠一、以下「当社」)は、このたび、2050年度CO2ネットゼロ達成に向け、CO2自社排出量を2030年度に2018年度比50%削減するという中間目標を設定いたしました。これは従前設定していた2040年度同50%削減という目標の10年前倒しとなります。

 

 気候変動への対応が地球規模で解決すべき喫緊の課題となっており、各国や各企業における課題への取り組みが一層加速しています。当社は2050年度CO2ネットゼロを最終目標に掲げておりますが、その達成に向けて2030年度目標の策定が必要不可欠と考え検討を重ねてまいりました。具体的な目標値の策定に際しては、当社における対策の進捗度合いを踏まえ、非鉄金属業界のESGリーディングカンパニーを目指して、世界的な水準と比しても遜色のない削減率といたしました。 本目標を達成するための施策の一環として、まずはCO2フリー電力の導入を当社グループ全事業領域で推進いたします(下記※1)。既にカセロネス銅鉱山等では2021年1月より導入済みですが、これを他の国内外主要事業所でも順次進めてまいります。

 さらに、エネルギー消費量の一層の低減や再生可能エネルギー創出のための設備投資、PPAモデル(下記※2)の活用のみならず、燃料転換や抜本的なプロセス開発などによる大幅なCO2排出量の削減を検討中です。

 また、脱炭素社会へ貢献する製品および技術の開発も進めてまいります。特に、当社は銅製錬における余剰反応熱を利用したリサイクル原料の処理を行っており、このリサイクル原料配合比率をさらに高めた「ハイブリッド製錬」を推進することで、エネルギー消費の低減や資源の有効活用を図ってまいります。

 これらの施策の推進を金額面で支えるため、今後2年間で総額200億円のESG投資枠を設定いたしました。

 

 今後も当社は、資源、金属製錬、先端素材、リサイクルまでの一貫した事業運営を通して、脱炭素社会の実現、持続可能な社会の発展に貢献してまいります。

 

以 上

 

※1 導入実績および予定

導入時期 事業領域 事業所名
2021年1月 資源 カセロネス銅鉱山(Minera Lumina Copper Chile)
2021年1月 タンタル・ニオブ ゴスラー工場(TANIOBIS)
2021年4月 機能材料 倉見工場
2021年4月 薄膜材料 磯原工場
2021年6月 金属・リサイクル 佐賀関製錬所(JX金属製錬)

 

※2 Power Purchase Agreementの略。需要家(電気の利用者)が敷地や屋根等のスペースを発電事業者に提供し、発電事業者が発電設備の設置と運用・保守を実施、発電した電力を需要家に供給する電力購入契約。