ニュースリリース

2021年度

2021年10月13日

JX金属株式会社

Alloyed社が金属3Dプリンターを用いた足首用インプラントの設計・造形に成功

JX金属株式会社(社長:村山 誠一、以下、「当社」)が21.2.%を出資する英国のスタートアップAlloyed Ltd.(CEO:Michael Holmes、以下「Alloyed社」)は、患者個々人の形状あわせ最適化した足首用のインプラント(人工骨)を金属3Dプリンターで設計・造形することに成功し、9月7日、これを用いた手術が初めて行われました。

 

 2017年に設立されたAlloyed社は、金属3Dプリンター向けの合金設計、造形設計等の事業を展開する、英国オックスフォード大学発のスタートアップ企業です。用途のひとつとして医療系インプラント向けの開発を2018年より行っており、医療機器の品質マネジメントシステム国際規格であるISO13485も取得しています。また、開発にあたっては、当社および当社グループのTANIOBIS GmbH(以下、「TANIOBIS社」)とも連携して進めています。

 

 足首のインプラントは、複雑な形状、強い衝撃にも耐えられる強度、個人ごとに異なるサイズに合わせる必要など、金属3Dプリンティングの強みが生かせる部位であることから、Alloyed社ではこれまで重点的に開発を進めてきていましたが、この度、英国シェフィールドのノーザン総合病院で行われた手術において、同社が3Dプリンティングによって設計・造形したチタン合金製の足首用インプラントが初めて使用され、手術が成功裏に終了いたしました。

 

 今後Alloyed社では、今回成功した足首向けインプラントの導入実績をさらに増やしていくとともに、足首以外の部位用のインプラント設計の開発も進め、骨がんで苦しむ方々への貢献を目指します。また、当社およびTANIOBIS社とのシナジーを生かし、より高機能な金属素材を用いた造形の提案なども進めてまいります。

 

以 上

 

<参考:今回設計した足首用インプラント>