ニュースリリース

　ＪＸ金属株式会社（社長：林　陽一、以下「当社」）は、「2040年ＪＸ金属グループ長期ビジョン」で成長戦略のコアと位置付けるフォーカス事業の強化の一環で、汎用電解銅粉・鍍銅鉄粉・複合粉末の製造・販売を終了することとしました。

　

　当社では1982年に銅の電解精製技術を応用した電解銅粉の製造・販売を開始しました。同製品は、40年以上にわたり主にモーター用軸受材料として、車載部品をはじめ、産業機械、各種民生機器など幅広い用途に用いられてまいりました。また、その過程で、鍍銅鉄粉・複合粉末へと製品群を拡大させてまいりました。

　これらの製品群は長年多くのお客様にご愛顧いただいてまいりましたが、エネルギーコストをはじめとする諸費用の上昇が続く厳しい状況の中、安定生産体制を確保するとともにお客様からの幅広い要望に応えるために必要な設備投資を継続することが難しくなっておりました。このような状況を踏まえ、今後の事業継続について慎重に検討を重ねてまいりましたが、当製品の製造・販売を終了するとともに、半導体分野をはじめとする成長期待の高い領域により一層のリソースを投下することが最適であるとの判断に至りました。対象製品についてはお客様に個別にご説明とご相談の上、2024年12月末を目途に販売を終了する予定です。

　なお、当社では汎用電解銅粉・鍍銅鉄粉・複合粉末の製造・販売は終了しますが、サブミクロンサイズの銅微粉については、各種基板の配線材料向け導電性ペーストなどへの採用を視野に入れた研究開発を、引き続き推進してまいります^※1。

　

　これからも当社グループは、「2040年ＪＸ金属グループ長期ビジョン」で掲げる「技術立脚型企業」への転身に向けた施策を推し進め、先端素材のグローバルリーダーとして社会の発展と革新に貢献してまいります。

　

以　上

　

　

※1　銅微粉の研究開発の一例として、7月26日付で「産総研との共同研究を通じてプリンテッドエレクトロニクスの社会実装を加速」を発表しております。詳しくはこちらをご覧ください。