ニュースリリース

2024年度

2024年4月 9日

JX金属株式会社

機能材料事業の強靭化に向けた取り組みを開始 -需要変動に強い体制の構築を目指して-

 JX金属株式会社(社長:林 陽一、以下「当社」)は、圧延銅箔・高機能銅合金条を取り扱う機能材料事業の強靭化に向けたプロジェクトをスタートいたしました。製品ポートフォリオの最適化、最適な生産体制の確立など、高収益な事業体制を構築するための諸施策を進めていくこととしております。

 

 圧延銅箔・高機能銅合金条は、2010年代後半以降、スマートフォンやタブレット、PC等のデバイスの普及・進化に伴い需要が伸長し、当社はこれにあわせて大型の設備投資を積極的に行うことで市場からの要請に応えてまいりました。今後もこれら製品群は、高速通信の普及、各種先端デバイスの小型化・高機能化等に加えて、CASE化が進むモビリティ、ロボット向けなどの分野に牽引されることにより、中長期的に需要が拡大していくものと予測されています。
 しかしながら、同事業は短期的に見ると需要の変動が激しく、安定した収益の確保が難しいことが喫緊の大きな課題となっております。こうした事業特性を鑑み、将来的な同事業のあるべき姿について改めて検討を行った結果、需要低迷時にも一定の収益を確保できる強靭な事業体質とすることが必要であると判断し、同事業の体質改善、資本効率改善に向けた取り組みを新たに開始することといたしました。
 具体的には、従来行ってきた大型の設備投資は抑制するとともに、製品ポートフォリオの最適化、価格の見直し、在庫の適正化、生産シフトの柔軟化、DXを活用した最適な生産体制の確立、業務効率化などに取り組むことにより、主力拠点である倉見工場のキャパシティを高付加価値品の生産に最大限振り向け、事業の収益力を高めてまいります。この目的に向け、倉見工場では需要にフレキシブルに対応するための取り組みの一環として4月から一時帰休を実施することとし、上述した事業体質の強靭化に向けた取り組みを進めていきます。

 

 今後も当社グループは2040年長期ビジョンで掲げる「先端素材で社会の発展と革新に貢献するグローバル企業」を目指し、成長戦略の確実な実行にグループ一丸となって取り組んでまいります。

以 上