ニュースリリース

2019年度

2019年4月 9日

JX金属株式会社

ロス・ペランブレス鉱山の設備増強計画に係る融資契約の締結について

 

 JX金属株式会社(社長:大井滋、以下「当社」)が間接的に15.79%を出資するチリ共和国ロス・ペランブレス鉱山の運営会社であるMinera Los Pelambresは、設備増強計画(当社2018年11月15日付リリース参照、以下「本計画」)の資金として総額13億米ドルの融資契約に調印しました。

 

 本融資契約には、国際協力銀行(JBIC)、みずほ銀行、三井住友銀行、カナダ輸出開発公社(EDC)、Scotiabank及びBank of Chinaが参加しております。また、本融資契約の一部は将来的に水資源の保全に寄与することから、格付機関Standard & Poor's社より鉱山業界では初となるグリーン・ローン[※]の認定を受けております。

 

 本計画では、硬質鉱石割合の増加に対応するために選鉱場を増強するとともに、あわせて脱塩水プラントの建設を行うこととしています。これにより粗鉱処理量は日量19万トンへと増加し、工事完了後15年間の生産銅量は年間平均6万トン増加する見通しです。本計画に係る建設費用は約13億米ドルを見込み、建設工事は2019年初頭より開始し、2021年中旬の完了を予定しております。

 

 同鉱山は、鉱床規模・品位共に世界でも第一級の鉱山であり、その銅精鉱は砒素などの不純物が少なく銅品位が高いため、当社子会社であるパンパシフィック・カッパー株式会社傘下の各製錬所にとって重要な原料調達先です。また、当社は日本側出資者のうち最大の出資比率を有しており、当社社員の派遣や操業・経営への関与を通じて、同鉱山の最大出資者であるAntofagasta plcとも密接な関係を構築しております。こうした背景から、2018年2月には同鉱山権益の追加取得も行いました。

 

 当社は、非鉄金属資源の確保および素材の安定供給を通じて、IoT・AI社会の発展、ひいては持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 

 

以 上

 

 

<参考:増強設備の概要>

 SAGミル1基、ボールミル1基、粗選ライン1ライン、脱塩水プラント、揚水パイプライン

 

<参考:ロス・ペランブレス鉱山概要>

(1)所在地

チリ共和国第Ⅳ州

(2)埋蔵鉱量

(2018年12月末時点)

約61億トン(銅品位 0.50%)

(3)銅生産量

   (2018年実績)

358千トン/年

(4)権益比率

会社名

権益比率

Antofagasta  plc

60.00%

JX金属株式会社

15.79%

丸紅株式会社

9.21%

三菱マテリアル株式会社

10.00%

三菱商事株式会社

5.00%

 

 

[※]グリーン・ローン

2018 年3 月に、英国のローンマーケット協会とアジア太平洋地域ローンマーケット協会が共同策定した国際的なガイドライン「グリーンローン原則」に適合したローン。調達資金の使途やプロジェクト評価・選定プロセスなどの項目を設ける。