ニュースリリース

2023年度

2023年7月 7日

JX金属株式会社

電気銅のカーボンフットプリントの算定と、算定結果の第三者保証取得について

 JX金属株式会社(社長:林 陽一、以下「当社」)は、当社グループの拠点で生産された電気銅のカーボンフットプリント(Carbon Footprint of Products, CFP)を算定し、その結果について、日本の銅製錬事業者では初となる第三者保証を取得しました。これは、当社が昨年8月に発表した"サステナブルカッパー"(※1)の進化と普及に向けた施策の1つであり、自動車、半導体・情報通信など多様な分野において必要不可欠である銅の「安定供給」と「ESGを重視した生産と供給」の両立に向けた取り組みとなります。

 

 今回の取り組みにおいては、JX金属グループの佐賀関製錬所および日立事業所の一連のプロセスで2021年度に製造された電気銅について、Cradle to Gate(原材料調達から出荷まで)の電気銅1kgあたりの温室効果ガス排出量を、主として国際的な算定・報告の基準のひとつであるGHGプロトコルに則って算定するとともに、その算定結果について、第三者認証機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社より保証を得たものです。

 今後、当社グループが生産する電気銅のお客様を対象に、算定結果の開示を行う予定です。これに加え、このたびの算定結果を踏まえ、マスバランス方式(※2)を用いた低CFP・高リサイクル率などの環境価値の高い電気銅の供給について、グリーン・イネーブリング・パートナーシップ(※3)に参加する各企業との間で協議を進める予定です。

 今後も当社は先端素材、金属製錬、リサイクル、資源開発の一貫した事業運営の中で、‟サステナブルカッパー・ビジョン"で掲げる様々な施策を通じ、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

以 上

 

※1 「サステナブルカッパー・ビジョン」の詳細は、2022年8月3日付プレスリリース「"サステナブルカッパー・ビジョン"の策定について」および同リリース別紙「サステナブルカッパー・ビジョン JX金属が目指すサステナブルな銅の姿」をご覧ください。なお、同ビジョンでは、以下の4つの施策を推進する姿勢を掲げています。

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※2 ある特定の性質を持つ原料の投入比率に応じて、製品の一部を「その原料に由来する特性を持つ」と見なす考え方です。

※3「サステナブルカッパー・ビジョン」で提唱している、銅の生産・利用・リサイクルに関わる企業等との、脱炭素・資源循環の促進を目的とした業種横断型のパートナーシップのことです。

 

参考;製品のカーボンフットプリントの算定に関する情報

対象製品 電気銅
生産期間 2021年4月1日~2022年3月31日
生産場所 JX金属株式会社 日立事業所
及びJX金属製錬株式会社 佐賀関製錬所
対象のライフサイクルステージ Cradle to Gate (原材料調達から出荷まで)