金属事業

事業概要

製錬事業では、純度30%前後の銅精鉱から純度99.99%以上の銅地金を生産しています。銅を製錬する過程の副産物として、金や銀といった貴金属、および硫酸などの生産も行っています。
国内では、三井金属鉱業との合弁会社であるパンパシフィック・カッパー株式会社(PPC)を中心としたアライアンスを組んでおり、その製錬能力は国内1位です。
さらに、韓国で当社が主要株主となって設立したLS-ニッコー・カッパーとも包括的な業務提携を推進しており、両者をあわせると世界トップクラスの銅生産能力を誇ります。
当社グループでは、原料調達・製品販売におけるスケール・メリットの追及、製錬所における安全・安定操業の確保や効率化の追求により、更なる競争力の強化を目指しています。
製品





詳しくは非鉄金属地金類・化成品をご覧ください。
拠点情報
事業プロセス
銅製錬の仕組み
1.貯鉱舎

荷揚げされた銅精鉱は、貯鉱舎に運ばれ、種類別に貯蔵されます。複数の銅精鉱が調合され、その後自溶炉に送られます。
2.自溶炉工程

銅精鉱は、酸素富化空気とともに自溶炉に吹き込まれます。銅精鉱は、炉内で瞬時に酸化反応し、その酸化熱により溶解します。その後、銅品位65%のマットと酸化鉄・珪酸などからなるスラグに分離されます。
3.転炉工程

自溶炉で生成されたマットは転炉に送られます。転炉では炉内に酸素富化空気を吹き込み、さらにマットを酸化させ、銅品位約99%の粗銅を作ります。
4.精製炉工程

精製炉では、ブタンガスを還元剤として吹き込み、粗銅に含まれる酸素を除去し、銅品位を99.3%まで高めます。粗銅は鋳造機で電解精製用のアノード(陽極板)に鋳造されます。
5.電解精製工程

鋳造されたアノードを硫酸銅溶液を張った電気分解槽にステンレス板のカソード(陰極板)と交互に挿入し、直流電流を流します。これにより、アノード中の銅分が硫酸銅溶液中に溶出し、カソードに電着します。約10日間通電させ、カソードを引き揚げ、電着した銅分をステンレス板からはぎ取り、最終製品の銅地金(銅品位99.99%)として出荷します。
金属事業をよく知るためのキーワード
世界トップクラスの生産規模と競争力
積極的な事業アライアンスにより世界トップクラスの銅生産能力を保持しています。原料調達・製品販売におけるスケール・メリットの追及、製錬所における安全・安定操業の確保や効率化の追求により、更なる競争力の強化を目指しています。

- ※数値は銅地金生産能力
世界の銅地金消費量の推移
中国を中心とする新興国の経済発展等を背景に銅地金の世界需要は年々増加しており、その安定供給が求められています。
